体温を氷点下以下まで下げる北極リス

HotWiredの記事より、体温を氷点下まで下げる北極リスの体の秘密という記事。
一般的な動物は、温度が上がると体内のタンパク質が変性し、構造が壊れてしまうため、生存するのがが難しくなるが、体温が低くなる分は結構耐える事が出来る。恒温動物でも冬眠する時にはかなり体温が下がるし、変温動物の体温なんて何度まで下がる事やら。脳手術の時とかに行われる低体温手術も、生体の温度をかなり下げる。
 
 体温を低くするにも限度がある。細胞内に氷の結晶が出来ると、細胞内の構造が破壊され、元に戻らなくなってしまうし、そこまで体温が下がらなくても、酵素の活性が落ちてしまったり、細菌との関係が崩れたりして、体内環境がめちゃくちゃになってしまうため、生体には良くないはず。
しかし今回の記事中にあるリス、ホッキョクジリスは、冬眠の時には体温がマイナス三度まで下がる、との事。体液を過冷却させることで凍らせず、また新陳代謝を調節することで体内環境をその温度に適応させている。
 
もし、このリスの行っている事が様々なことに応用できたとしたら、使い道がいくつもある。本文中にもある、宇宙旅行への応用や生体臓器の移植なんていい使い道だと思うし、他にも医療向けに有効な用途がいろいろと思いつく。
#ただ、このリスが発現しているタンパクが特殊だと、すぐの応用は無理かも。